インフレ率…、酷い…これはまずい状況ですね
トルコの消費者物価指数、及び生産者物価指数はずっと酷い状態が続いていました。
06月分にてようやく歯止めがかかり消費者物価指数がマイナスになるなど、希望を見出してくれた数値なのですが…。
07月分では再び増加!
踏ん張れるかトルコ経済!
トルコ08月消費者物価指数
トルコ08月消費者物価指数
07月実績前月比+0.15%、市場予想同+0.13%に対し、実績同+0.52%!
前年比に至っては07月実績+9.79%、市場予想+10.24%に対し、実績+10.68%!
トルコ08月消費者物価コア指数
07月実績前年比+9.60%、市場予想同+9.78%に対し、実績同+10.16%!
トルコの大本命経済指標である消費者物価指数!
このインフレ率の高さが、トルコ経済のネック(障害・阻害要因)であり、弱点でもあります。
結果は前月実績及び市場予想を上回る最悪な結果に。
特に季節要因や天候などで価格変動の激しい食品・エネルギー除く消費者物価コア指数が再び10%を超える上昇率となってしまいました。
特に理由が無いのが一番のヤバイ。
昨年07月のクーデター未遂事件の時とかなら、分かりますよ。
モノがないのですから、そりゃー物価も上がるでしょう。
でもそのクーデター未遂事件で経済・物流がマヒしていた時より、今の方が高いってどういうこと?
トルコ経済は未だに落ち着いてはいませんね。
06月、インフレ率が落ち着いたかのように見えたのに…あれは一過性の幻だったのか…。
そもそも前年よりも物価が10%近くも上昇ってことが、おかしいのですけれどもね…。
普段アメリカ(2016年+1.28%)や日本(同-0.11%)の消費者物価指数を見慣れていると、トルコのインフレ率の酷さが浮き彫りにされてしまいます。
消費者物価指数はインフレの指標となる重要経済指標です。
物価が前年に比べて10%も上昇すれば、普通国民の不満は爆発寸前、暴動はともかくデモや政権批判が起こっても不思議ではないレベルです。
給料所得が前年比で10%上がっていれば別ですが、そんなことにはなっていません。
経済が破たんに向かう程のインフレ加速が進んでいます。
一般的にインフレ率は1%-2%が望ましく、5%以上は好ましくない状態であり、10%を超えると経済に悪影響を与る状態となります。
物価の安定、インフレ率の抑制がトルコ経済発展の一丁目一番地です。
消費者物価指数とは
商品や受けるサービスには価格があり、その時々によって高くなったり安くなったりしています。
これら商品の価格を消費者物価と言い、その平均的な動きを測定したものを「消費者物価指数」と言います。
消費者物価コア指数とは、その中から食品とエネルギーを除いたもの、のことを言います。
引用元:消費者物価指数とは
トルコ08月生産者物価指数
トルコ08月生産者物価指数
07月実績前月比+0.72%、市場予想同+0.75%に対し、実績同+0.85%!
前年比に至っては07月実績+15.45%、市場予想+16.00%に対し、実績+16.34%!
ああ、こちらも酷いです。
前年比16.34%の上昇って、去年2,500,000円で作っていたプリウスが、今年は2,908,500円かけなければ作れないということです。
分かりやすく言えば、去年10,000円で作っていたスーツが、今年は作るのに11,634円もかかってしまったということです。
そりゃー仕入れ費用も上がっているのですから、作成費用も上がるでしょう。
どちらも上昇しているので、インフレ率は凄いことになりそうです。
生産者物価指数とは
消費者物価指数との違いは文字の通り、消費者側から見た数値(買う側・受け取る側⇒消費者物価指数)か、生産者側から見た数値(提供する側・販売する側⇒生産者物価指数)かの違いです。
(生産者が出荷した時、サービスを提供する時の値段は生産者物価指数となります)
そして、生産者物価指数もインフレの指標となる経済指標です。
引用元:生産者物価指数とは
ちなみにトルコ中央銀行は、2017年末インフレ目標を8%としています。
(日本やアメリカは2%のインフレ目標を掲げています)
なんとか10%を下回り、見栄えの良い数値まで持ってきて欲しいものです。
トルコ08月製造業購買担当者景気指数(PMI)
トルコ08月製造業購買担当者景気指数(PMI)
前回07月実績53.6、市場予想53.2に対し、実績55.3!
発表が延期されていた、トルコ08月製造業PMI。
前回、及び市場予想を上回る素晴らしい数値となりました!
景気拡大or景気後退の判断の分かれ目となる50を優に上回っているのはもちろんのこと、確認できる2012年以降では最高準を記録し、生産、新規受注、雇用がすべて好調で、トルコ経済が堅調に推移していることが伺えます。
直近では、2017年03月から50を上回っており、製造業の購買担当者は前向きに「好景気だ!」と感じているということです♪
製造業購買担当者景気指数(PMI)とは
購買担当者景気指数(Purchasing Manager’s Index)は「PMI」とも呼ばれ、製造業やサービス業の購買担当者を対象に、新規受注や生産高、受注残、価格、雇用、購買数量などの指数に一定のウエイトを掛けて算出する指数のこと。
現在、世界の多くの国と地域で用いられている代表的な経済指標の一つで、景気の判断に使われており、特に将来の景気動向を占う「先行指数」として注目されています。
通常50を上回ると景気拡大(景気が上向き)、50を下回ると景気後退(景気が下向き)を示唆すると言われます。
これは景気が良くなると考える人が多いほど指数は高くなり、逆に悪くなると思う人が増えれば指数は下がるからです。
消費者物価指数と製造業PMIでトルコリラ
重要な経済指標順でいうと、消費者物価指数≒(ニアイコール)製造業PMI>>生産者物価指数、と言った感じでしょうか。
絶不調な消費者物価指数と、絶好調な製造業PMIが打ち消し合ってくれれば良いのですが…。
しかし案の定、トルコリラ売り(トルコリラ安)で反応。
北朝鮮による地政学リスクの高まりにより、比較的安全資産の円が買われていることもあり、現在1トルコリラ=31円70銭くらいでしょうか。
ただ…感想としては良くない微妙な数値となった割には、値が下がらなかったと言えます。
(リスク回避で円買い(円高)新興国通貨売り(トルコリラ安)基調が継続しているのも問題なのですがね)
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トルコの政策金利は現在8.50%(2023年6月15日)。
高金利通貨として人気のオーストラリアドルやニュージーランドドル、そして南アフリカランド。
最近人気を高めつつあるメキシコペソなどの他の高金利通貨に比べてもスワップポイントが高く、大きな見返りが期待できる魅力が人気となっています。
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