ザラブ問題、アティラ氏裁判続報
昨日お話したザラブ問題でのアティラ氏裁判。
(目次3.がザラブ問題、アティラ氏裁判)
本日判決が言い渡され、検察側は15年以上の懲役、罰金50万ドルを求めたのに対し、エルドアン大統領が事前に牽制・釘をさしていたことが原因なのか、判決は予想以上に軽く、懲役32カ月、個人への罰金はなし、と言う結果となりました。
(既に拘束されている時間を差し引いて18カ月後には無事釈放)
一番の問題であった経済制裁下のイランへのトルコを経由したマネーロンダリングに関する罪が、まさかの無罪!
さすがはエルドアン大統領!
アメリカの裁判にも影響力を発揮するのか!?
それともアメリカが恩を売ったのか、(NATO加盟国で”一応”同盟国である)トルコとの決裂を避けたのか?
邪推するくらいのトルコにとっては僥倖な判決です。
(ネタは上がっていたから、てっきり厳しめの判決になるかと思っていました)
何にせよ、トルコリラがこれ以上売られなくて(トルコリラ安にならなくて)良かったです(笑
いやー良かった良かった♪
(でもトルコリラ、下落はしなかったけど上昇もしていないんだよなー…)
トルコ3月住宅価格指数
トルコ3月住宅価格指数
2月実績前月比+0.94%に対し、実績同+0.59%!
前年比では2月実績+10.09%に対し、実績同+9.48%!
まずはトルコ3月の住宅価格指数。
トルコの住宅価格指数は重要性も低く、あまり材料視されない指標と言えます。
しかし、インフレ率を占う上では住宅価格が消費者物価指数に影響を与えるのはもとより、生産者物価指数にも影響を与える、結構重要な指標です。
(住宅産業はすそ野が広いからね)
インフレ問題が叫ばれている現状のトルコリラ経済を考えると、下げておきたい数値なのなのですが…。
うーん…正直微妙、判断に困る数値です。
いやまあ、前月実績を下回っており、対前年比でも一桁台となりましたが良い数値ではあるのですが、もっと下がって欲しかった…。
まあ、悪い数値ではないと言うことで良しとしましょう(笑
トルコ3月小売売上高
トルコ3月小売売上高
2月実績前月比-0.8%、市場予想同+0.4%に対し、実績同+0.5%!
前年比では2月実績+8.3%、市場予想+8.1%に対し、実績同+7.4%!
うーん前月比の結果は、市場予想を上回りましたが、前月(-0.8%)の反動かもしれません。
前年比では、前月実績、市場予想ともに下回りましたが、十分高い数値と言えます。
逆に最近はインフレ率を抑えるために、むしろもっと下がってくれと思うくらいです(笑
いや本当にトルコの内需は力強く個人消費は堅調ですよ。
ちなみに産業構造が違うので一概には比較できませんが、アメリカの3月小売売上高は前月比+0.3%。
4月も小売売上高も前月比+0.3%でした。
これでアメリカ経済絶好調!と言うことでドルが買われて(ドル高となって)います。
それよりも高いのですから、トルコの小売売上高の好調さが分かりますね(笑
トルコ3月鉱工業生産
トルコ3月鉱工業生産
2月実績前月比-0.2%、市場予想同+0.7%に対し、実績同+0.2%!
前年比では2月実績+10.1%、市場予想+8.3%に対し、実績同+7.6%!
続いてトルコ2018年3月の鉱工業生産。
結果は上記通り、がっかりな数値となってしまいました。
2017年12月の前年比+13.7、1月+12.0%、2月+10.1%、そして3月+7.6%と右肩下がりですね。
(ちなみにアメリカは4月実績+3.5%)
トルコはもともと農業国、観光国なので、季節や気候などの自然要因に左右されがちです。
ですからこの鉱工業生産の数値が、季節や気候に左右されない(特に農作物、観光客の減る冬をどうするか)新しいトルコ経済を表す重要な数値と言えます。
工業化が進んでいけば、冬になると観光業の失業者が増え、農作物の生産高も減少するというトルコ経済の構造上のマイナス面も多少は改善されるでしょうし、トルコ経済の安定化にもつながります。
(エルドアン大統領もトルコの工業化を推し進めており、さらにこの鉱工業生産は国内総生産(GDP)にも結び付くため重要な指標です)
鉱工業生産が上向いていけば、雇用、設備稼働率、貿易収支、経常収支、などなど色々な指標に好影響を与えます。
ただ残念ながらトルコの工業化、と言っても日本のように原材料を輸入し、一から部品を作っていく…と言うところまでは着ていません。
ある程度できた部品を輸入しトルコ国内で組み立てている(特に自動車工業)、と言うのが現状です。
ですのでここでもトルコリラ安が影響し、輸入部品が高騰しています。
(そして電気などのエネルギー価格も上昇中)
まあトルコリラ安のお陰で逆に輸出も好調なのでしょうけど、輸入額も増えますし、インフレ率にも影響するので、どう考えてもトルコリラには落ち着いて欲しいものです。
小売売上高と住宅価格指数でトルコリラ
トルコ3月の小売売上高と住宅価格指数で、トルコリラがどうなったかと言うと…。
ドル/トルコリラ
現在、1ドル=4.45トルコリラくらいでしょうか。
トルコ3月の小売売上高や住宅価格指数などの経済指標発表での値動きはほぼ無し。
昨日のトルコ中央銀行による口先介入が効いており、防衛ラインである1ドル=4.5トルコリラの攻防には至っていません。
しかし効果は徐々に切れかかっており、口先介入後に付けた最高値である、1ドル=4.403くらいから下落しているのも事実…。
口先介入効果が続いている間に、トルコリラ安対策を推し進めて欲しいのですが…ないでしょうね(涙
耐えてくれトルコリラ!
ドル/円
1ドル=110円75銭あたりでしょうか。
アメリカ長期金利の3.1%超え、原油高によるインフレ率上昇。
(原油高…ああトルコのインフレ率がまた上昇してしまう…)
先ほど発表されたフィラデルフィア連銀製造業景気指数も市場予想21.0に対し34.4と、非常に強い数値となり、ドル買い(ドル高)が進んでいます。
まあドルは力強く、対円では堅調に推移していくでしょう。
心理的な節目と見られていた1ドル=110円が、いまでは下値の抵抗線となりつつあります。
(ただドルが強い=トルコリラが弱い、ともなるので余りにも強いドルは考え物なのだが…)
トルコリラ/円
1トルコリラ=24円80銭くらいでしょうか。
昨日のトルコ中央銀行による口先介入後の1トルコリラ=24円90銭くらいから、それほど変わっていません。
しかし25円台を回復していないのも確か…。
あと10銭-20銭が重い…(涙
現状図で表すと、円>>ドル>>トルコリラですかね。
はっきり言えることは…、トルコリラ一人負け状態ってことでしょうか(涙
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トルコの政策金利は(2018年05月16日)現在8.0%。
事実上の政策金利である後期流動性貸出金利は13.50%となっています。
高金利通貨として人気のオーストラリアドルやニュージーランドドル、そして南アフリカランド。
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それならばメキシコペソは如何でしょうか?
メキシコの政策金利は(2018年05月16日)現在7.50%。
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