4月30日、世界三大格付け会社のS&Pは、各国の格付けを発表しました。
そこではトルコ、メキシコとも格付けに変化なし。
トルコリラも回復傾向でゴールデンウィークを満喫するぞー!と思っていましたが…。
あれれ?5月2日の早朝、変な速報が…(涙
S&P、トルコをBB-に格下げへ
S&Pグローバル・レーティングは1日、トルコの信用格付けを投機的(ジャンク)等級内でさらに引き下げた。
通貨トルコリラが売られるなか、インフレ見通しを巡る懸念が高まっていると指摘し「BB/B」から「BB-/B」に引き下げた。
S&Pは、今回の格下げは定期的に行われる格付けレビューによるものではないと説明。
インフレ見通しの悪化や、トルコリラ相場の長期的な下げ基調と大幅変動に対する懸念を反映していると指摘した。
さらに、対外状況の悪化も格下げ理由として挙げた。
引用元:Reuters.
この4月30日に発表された「定期的に行われる格付けレビュー」の1日-2日後に、30日付けで発表されていた「BB (ネガティブ)」から「BB- (安定的)」に格下げ(日本時間2日早朝)が発表されました。
(上記以外の他の記事含め)理由として、
- 高いインフレ率
- トルコリラ安
- 外的要因の悪化
- 経常収支の大赤字
- 財政赤字(積極財政があだに)
が挙げられています。
特段目新しいところは無く、分かり切ったことで今更な感じもしますがね。
これにより世界三大格付け会社によるトルコの格付けは、
Moody’s | S&P | Fitch | |
---|---|---|---|
A3 or A- | メキシコ | ||
Baa1 or BBB+ | メキシコ | メキシコ | |
Baa2 or BBB | |||
Baa3 or BBB- | 南アフリカ | ||
Ba1 or BB+ | トルコ 南アフリカ | ||
Ba2 or BB | トルコ | 南アフリカ | |
Ba3 or BB- | トルコ |
となりました。
ちなみに、Baa3 or BBB-以上が投資適格級。
Ba1 or BB+以下がいわゆるジャンク級です。
トルコに対しS&Pが最も低い評価(格付け)を与えたことになりました。
他の格付け会社(特にFitch)あたりも下げてきそうな気が…。
格下げ意味・悪影響
なぜトルコ国債の格下げが問題(悪影響を与える結果)になるのかと言うと…、まあ、為替や金利などに影響する場合はあまりありません。
今回のS&Pのトルコ格下げでも、国債の価格や為替レートへの影響は、ほとんどありませんでした。
為替や金利は市場が決めていますし、他の要素の方が大きいからです。
しかし一般的には喜ばしいものではありません。
格付け会社による国債の信用力の格付けについては様々な見方がありますが、格付けが下がる(信用力が下がる)と、下がった分に見合うプラスαを提供しなければ資金を調達できません。
国なら債券利回りの上昇(長期金利上昇)、企業なら資金調達コストの上昇となって跳ね返ってきます。
それぞれ国の財政に、企業の収支に影響を与えてきます。
格付け=信用が高いに越したことはないのです。
トルコ4月製造業PMI
トルコ04月製造業PMI
前回03月実績51.8、市場予想54.3に対し、実績48.9!
悪い!非常に悪い数値となっています。
01月実績が統計を計り出してからの過去最高値。
02月実績も過去2番目の高水準だったのが懐かしく思えるダダ下がり状態となっています。
理由は急激な通貨安(トルコリラ安)による材料費の高騰、エネルギー価格の上昇だそうです。
トルコは日本のように一からモノを作っているのではなくて、部品を輸入し人件費の安いトルコで組み立てている(特に自動車などの)工場が多いです。
またトルコは資源の無い国ですから、原油や天然ガスなどのエネルギーも輸入に頼っています。
通貨安は輸出にはプラスですが、そこまで産業構造が発達していないのでしょうね…。
上記通りPMIは50を下回ってしまいました。
PMIという指標は景気判断の方法として数値が50を上回ると改善、50を下回ると悪化と判断されます。
つまり景気は悪化に向かっていると判断されます。
これがずっと続くようだとおおごとですので、来月には50を回復し、一時的な出来事だったと思いたいですね。
トルコ4月製造業PMIでトルコリラ
トルコ4月製造業PMIで、トルコリラがどうなったかと言うと…。
ドル/トルコリラ
現在、1ドル=4.16トルコリラくらいでしょうか。
今までのトルコのマイナス部分、つまり高いインフレ率、経常収支の大赤字、財政赤字などがありつつも、高い経済成長があったから、なんとか持ちこたえてきたのですが、この高い経済成長に陰りが出てきてよりマイナス部分が強調される事態になってきた、と言った具合でしょうか。
展開的に良くない流れが続いていますね…。
ドル/円
1ドル=109円80銭あたりでしょうか。
ドル強い!
4日のアメリカ雇用統計の前哨戦、アメリカ4月のADP雇用統計が前月比+20.4万人と、市場予想の同+19.8万人を上回ったことから、さらにドル買い(ドル高)が進んでいます。
そして3日に日付が変わったころ、ようやく1ドル=110円台を回復!
すぐさま109円台に戻ってしまったものの、ドル買い円売り(ドル高円安)の流れは続きそうです。
トルコリラ/円
1トルコリラ=26円34銭くらいでしょうか。
上記通り円安の流れではあるものの、強いアメリカ経済!強いドル!
陰りが見えてきた弱いトルコ経済!弱いトルコリラから、トルコリラ円も下落となっています。
く…苦しい…。
現状図で表すと、ドル>>円>>トルコリラですかね。
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トルコの政策金利は(2018年05月2日)現在8.0%。
事実上の政策金利である後期流動性貸出金利は13.50%となっています。
高金利通貨として人気のオーストラリアドルやニュージーランドドル、そして南アフリカランド。
最近人気を高めつつあるメキシコペソなどの他の高金利通貨に比べてもスワップポイントが高く、大きな見返りが期待できる魅力が人気となっています。
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まあトルコリラ取り扱っているFX会社って少ないのですけどね(笑