トルコの貿易収支赤字額が増加!
トルコの経済構造上、仕方なし…
トルコの貿易収支の赤字額が増加しています。
いやトルコ経済は好調なのですよ。
でもね、輸出は140億3,600万ドル、輸入は220億6,000万ドル。
トルコの経済構造上、輸入の方が輸出より1.5倍多いので、好調な分だけ貿易赤字も増えてしまうんだよねー(涙
トルコ6月経済信頼感
トルコ6月経済信頼感
前回5月実績93.5に対し、実績90.4
まずはトルコ6月の経済信頼感。
悪化しています…。
しかも節目の100を3カ月連続で大きく下回っています。
2018年1月の104.9を境に右肩下がり。
それでも2月・3月は100以上だったのですが、4月以降は100を切り…。
この経済信頼感、100より上だと楽観的、100を下回ると悲観的、と言うことになります。
直近で言うと昨年2017年の11月、12月の数値は100を下回っていました。
ただ、この時は冬と言うことで、トルコは農業国であり観光立国なので、冬になると作物の収穫量・観光客ともに激減します。
そのため例年冬になると数値は悪化します。
と、言う言い訳がたったのですが…。
これから夏に向けて農業も観光業も盛んになってきます。
それなのに100を割るとは…。
と言うことは、つまりはトルコが力を入れている重工業、とりわけ製造業が足を引っ張っています。
原因もはっきりしていて、トルコリラ安により、材料費は高騰。
さらには原油価格の上昇も加わり、トルコリラ安とのダブルパンチで、機械を動かすエネルギー価格も上昇、とコストが大幅に上昇しています。
うーん…トルコリラ安から、負のスパイラルが生まれていますね(涙
トルコ5月貿易収支
トルコ5月貿易収支
前回4月実績-66.7億ドル、市場予想-77.0億ドルに対し、実績-77.6億ドル!
次に大注目の貿易収支。
うーん、悪化していますね(涙
減少傾向と言えた2018年02月の-57.68億ドル、2018年03月の-58.60億ドルから一転。
2018年04月の-66.99億ドル、2018年5月の-77.59億ドルと増加傾向にあります。
理由は算出通貨がドルだから。
はい、ここでもトルコリラ安です。
最近ドル高トルコリラ安が進んだ結果、ドルベースで算出すると、赤字額は増大してしまうという罠。
しかしトルコリラベースで計算しても、トルコリラ安により輸出額は増えているものの、好調な個人消費(内需消費)もあり輸入額も増えている結果、引き続き大赤字状態となっています。
また上記通り、国際的に原油価格、天然ガスの価格自体が上昇しています。
資源のないトルコにとってエネルギー価格の上昇も痛いです。
併せてトルコリラの価値(価格)は下がっていますから、トルコにとっては二重の意味で痛いです。
それではトルコ統計局から発表された、トルコ2018年5月貿易収支の詳細を見ていきましょう。
トルコ統計研究所と関税貿易省の協力を得て作成された暫定データによると、2018年5月度のトルコからの輸出は140億3,600万ドル(2017年5月比5.3%増)。
トルコへの輸入は220億6,000万ドル(同5.5%増)となっています。
対外貿易赤字は70億7,500万ドルで、2017年5月と比較して5.7%の増加でした。
また2017年5月と比較して、欧州連合(EU)加盟国28カ国への輸出は、6億1,068万ドルから7億8,700万ドルと19.3%の増加。
そのためEU諸国の割合は2017年5月の45%から2018年5月には50.9%へと増加しています。
2018年5月の主要輸出相手国はドイツが1位で、13億5,700万ドル。
イタリアが8億8,500万ドル、英国は8億5,800万ドル、スペインは7億5,900万ドルと続きました。
2018年5月へのトルコへの輸入国は中国が1位で20億8,000万ドル。
僅差で2位のドイツが20億1,800万ドル、以下ロシアが17億3,200万ドル、イギリスは4億3,900万ドルと続きました。
トルコさん、今までの経緯を見ても、トルコ統計局の数字を見ても、どう考えても欧州連合(EU)と関係改善・仲良くしないとトルコ経済の未来は無いです。
EUへの加盟交渉が難航しているから、イスラムが受け入れられにくいからとロシアやイランと仲良くしても、トルコ経済への寄与度は低いです。
さらに…、ロシアやイランは原油・天然ガスとエネルギーを算出しているので、まだ戦略的に付き合うのは理解できますが、なぜに中国からの輸出・中国経済への影響度が増えているの?
ロシアや中国よりも欧州連合(EU)、特にドイツとの関係が重要です。
トルコ5月観光客数
トルコ5月観光客数
前回4月実績前年比+28.27%に対し、実績同+27.29%!
うーん、確かに前月実績は下回ってしまいましたが、前年同月比で27%は立派な数値です♪
原因はトルコの治安が回復していること。
そしてトルコリラが対ドル、対ユーロで安値であることから、観光客が増えています。
ドイツ・フランス・オランダから見た場合、ユーロ圏のギリシャよりもトルコリラのトルコの方が安いですからね(笑
トルコ非常事態宣言を解除へ
エルドアン大統領、極右党首と会談、非常事態宣言解除へ
トルコのエルドアン大統領は27日、首都アンカラで、極右・民族主義者行動党(MHP)のバフチェリ党首と会談し、2016年のクーデター未遂後に発令した非常事態宣言について延長しないことで合意した。トルコ紙サバハが大統領府筋の話として伝えた。
非常事態宣言は16年7月に発令され、これまで7回延長されてきた。
来月、期限切れを迎える。
非常事態宣言をめぐっては、反政権派に対する激しい取り締まりを伴い、欧州から強い批判を浴びてきた。
引用元:時事通信
お!朗報ですね♪
好感されトルコリラ高になる材料であっても、悲観されトルコリラ安になる材料ではないです。
こういう良材料がどんどん出てきて欲しいですね。
インフレ率の高止まりや経常収支の大赤字などは急には改善できずに時間がかかることでしょう。
でも非常事態宣言解除などは即実行でき、効果が高いトルコリラ安対策です。
ただでさえトルコの財政があやしくなってきている昨今、タダでトルコリラ安対策が出来ることは、どんどんやった方が良いですよ。
選挙も終わったことですし、エルドアン大統領、お願いしますね♪
貿易収支と観光客数でトルコリラ
トルコ5月貿易収支と観光客数で、トルコリラがどうなったかと言うと…。
ドル/トルコリラ
現在、1ドル=4.575トルコリラくらいでしょうか。
トルコの経済指標の影響は…、ほとんど無いですね(笑
全般的に小動きな展開ながらも、徐々にではありますがドル安トリコリラ高が進んでいる状態です。
ドル/円
1ドル=110円65銭から70銭くらいでしょうか。
欧州連合(EU)首脳による、移民・難民問題への対応合意で安心感が広がり、安全通貨である円買い(円高)は後退。
逆に円売り(円安)が進んでいる状態です。
またアメリカ商務省が発表した5月の個人消費支出(PCE)は前年同月比+2.3%と6年2カ月ぶりの高い伸びとなりました。
同PCEコア指数も同じく+2.0%となり、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)が目標としている2%を6年1カ月ぶりに達成しました。
好調なアメリカ経済、年4回の利上げ実施への思惑からドル買い円売り(ドル高円安)が進んでいます。
トルコリラ/円
1トルコリラ=24円18銭くらいでしょうか。
祝!1トルコリラ=24円台回復!
なかなか良い方向に進んでいます。
もう少しトルコリラが頑張って1ドル=4.5トルコリラくらいになってくれれば、110.70÷4.5=24.6円。
トルコリラよ、まだまだ頑張れるよな(笑
ただ現状図で表すと、やっぱりドル>円>トルコリラですかね。
トルコリラも随分と盛り返してきましたが、まだまだ先は長いです。
取り敢えず24円台で足場を固め、25円台を目指してみようか♪
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トルコの政策金利は現在15.00%(2020年12月4日)。
高金利通貨として人気のオーストラリアドルやニュージーランドドル、そして南アフリカランド。
最近人気を高めつつあるメキシコペソなどの他の高金利通貨に比べてもスワップポイントが高く、大きな見返りが期待できる魅力が人気となっています。
この記事を見られているってことはトルコリラに興味があるってことですよね?
気になるなら悩むよりも時間を味方に、早く始めることが重要だと思います♪