前々回のトルコ2018年8月消費者物価指数では過去10年で最悪のインフレ率になってしまった、という記事を書きました。
前回のトルコ2018年9月消費者物価指数でも過去10年で最悪のインフレ率になってしまった、という記事を書きました。
そしてトルコ2018年10月消費者物価指数は!
………。
………………。
そんなことよりもトルコリラが21円台を回復!
一時的ではなく、その後も上昇中!
さすがトルコリラだ!
ますます損切りした失敗が僕の胸でうずく…(大涙
トルコ10月消費者物価指数
トルコ10月の消費者物価指数は前年比25%超上昇!
トルコ統計局は5日、10月の消費者物価指数(CPI)が前年同月に比べ25.24%上がったと発表した。上昇率は9月より0.72ポイント高まった。
通貨トルコリラの対ドル相場は年初より3割ほど低く、輸入価格が高止まりしているもようだ。
高率インフレが解消しなければ、中央銀行への利上げ圧力が強まる可能性はある。
10月は衣料品や靴の値上がりが目立った。CPI上昇率が事前の市場予想を小幅に上回る程度だったので、トルコリラ相場にはあまり影響しなかった。
8月にはトルコ国内で拘束されていた米国人牧師を巡り、同国と米国の関係が悪化し、通貨トルコリラが大きく売られた。
この「トルコショック」で同国のインフレが加速。
トルコ中央銀行は9月に主要な政策金利である1週間物レポ金利を6.25%引き上げ年24%に改めた。
トルコの裁判所は10月に牧師の解放につながる判断を下した。
対米関係は改善に向かったが、リラ相場は十分に戻っていない。
トルコ中央銀行は10月に発表したインフレ報告書のなかで、トルコリラ安や米国の利上げなどによる新興国への資金流入減など、物価が一段と上昇するリスクを指摘。国内のインフレ圧力は強まれば「長期の金融引き締めが要るかもしれない」と記し、追加の金融引き締め策も排除しない姿勢をみせる。
引用元:日本経済新聞
トルコ10月消費者物価指数
09月実績前月比+6.30%、市場予想同+2.50%に対し、実績同+2.67%!
前年比に至っては09月実績+24.52%、市場予想+25.00%に対し、実績+25.24%!
トルコ10月消費者物価コア指数
09月実績前年比+24.05%、市場予想+25.05%に対し、実績同+24.34%!
…悪い数値、酷いインフレ率には変わりありませんが、思ったよりも悪くなかった…と言うのが正直な感想です。
だって09月の生産者物価指数が同+46.15%と酷い有様だったので、サトウカズオ的にはもう少し上昇していると思っていたからです。
(09月の生産者物価指数は1-2カ月後、消費者の手に渡る⇒消費者物価指数に反映するため)
市場予想をわずかに上回っていますが、想定の範囲内だったのでしょう。
トルコリラ相場も、ほとんど反応ありません。
それでもこのインフレ率+25.24%と言う数値、過去15年間で最悪のインフレ率となっています。
先月09月がそうだったのですから、それよりも悪い数値ならば更新するのは当たり前です。
トルコ政府はもっと低い数値を期待していたみたいですが、むしろ良くこの数値で収まったな、と言うところでしょう。
ただ先月がインフレ率のピーク!と言っていた政府予想(期待)を裏切り、上回ってしまったと言うことで、トルコ統計局の責任者のクビが飛ぶのでは?と言うまことしやかな噂もあります(笑
トルコの消費者物価指数で一番重要なのは、対前年比なのですが…、これでは国民の生活が厳しいですね。
デモとか起こっても不思議ではない、経済的苦境状態です。
綺麗に右肩上がりに…しかも加速度的に上昇しています。
- 03月実績前年比+10.23%
- 04月実績前年比+10.85%
- 05月実績前年比+12.45%
- 06月実績前年比+15.39%
- 07月実績前年比+15.85%
- 08月実績前年比+17.90%
- 09月実績前年比+24.52%
- 10月実績前年比+25.24%←NEW
トルコ中央銀行の報告書にも、
10月の増加は、衣類及び履物で12.74%。
住宅価格は4.15%、家具及び家具用品も3.44%、食品および非アルコール飲料は3.22%、レクリエーションで2.07%増加。
年間での増加率は、家具および家庭用機器で37.92%。
輸送費は32.00%、雑貨品およびサービスで31.50%、食品と非アルコール飲料は29.26%、住宅で25.72%増加。
と、淡々と書かれています。
それ(インフレ率の上昇)を抑えるのが中央銀行の役目だろうがーー!
と、小一時間、説教したいくらいです。
やはり通貨安(トルコリラ安)がすべての元凶ですね(涙
このトルコリラ安により、あらゆる物やサービスが値上がりしています。
ただ最近のエルドアン大統領・トルコ政府は、アメリカやドイツ・フランスなど欧州連合(EU)諸国との関係改善を進めています。
アメリカからの制裁も解除されています。
これによりトルコリラも上昇しています。
(詳しくは下記参照)
ようやくインフレ率も抑制に向かう条件がそろってきました(笑
(インフレ率も低下に向かうと信じたい!)
来月の消費者物価指数(≒インフレ率)には期待したいです♪
消費者物価指数とは
商品や受けるサービスには価格があり、その時々によって高くなったり安くなったりしています。
これら商品の価格を消費者物価と言い、その平均的な動きを測定したものを「消費者物価指数」と言います。
消費者物価コア指数とは、その中から季候の変動などの影響を受けやすい生鮮食品とエネルギー価格を除いたもの、のことを言います。
トルコ10月生産者物価指数
トルコ10月生産者物価指数
09月実績前月比+10.88%、市場予想+4.20%に対し、実績同+0.91%!
前年比に至っては09月実績+46.15%、市場予想+48.41%に対し、実績+45.01%!
うーん…酷いことには変わりないのですが…、生産者物価指数の伸びが鈍化してきたことは朗報かな?
(1カ月たったら10%も仕入れ値が高くなるってどういう経済状態よ…って言う状態でしたからね(笑)
より重要な前年同月比は相変わらず酷いままですが、前月比では(トルコ比で)かなりまともになってきました。
世界的なエネルギー価格(原油価格)の低下傾向により、予想よりもはるかに抑えられている印象です。
モノやサービスを提供する生産者物価指数が抑えられてきたと言うことは、来月や再来月の消費者物価指数は少しは期待できそうです♪
(10月に作られた商品は、11月-12月あたりに消費者に届き、購入されていくため)
生産者物価指数とは
消費者物価指数との違いは文字の通り、消費者側から見た数値(買う側・受け取る側⇒消費者物価指数)か、生産者側から見た数値(提供する側・販売する側⇒生産者物価指数)かの違いです。
(生産者が出荷した時、サービスを提供する時の値段は生産者物価指数となります)
そして、生産者物価指数もインフレの指標となる経済指標です。
トルコリラ21円台回復!
アメリカのイラン原油禁輸、トルコなど8カ国・地域を除外
アメリカ・ポンペオ国務長官は5日の記者会見で、各国に求めていたイラン産原油の禁輸措置について日本や中国、インド、韓国、台湾など8カ国・地域を一時的に対象外にすると発表した。イタリアとギリシャ、トルコにも輸入継続を認めた。
ポンペオ国務長官は8カ国・地域が「最近6カ月間で大幅に輸入を削減した」と評価。
今後も輸入をゼロにするよう交渉すると強調した。
アメリカ国務省は輸入容認は180日間との見通しを示している。
エネルギー情報局によると、8カ国・地域のイラン産原油の輸入量は全体の8割程度を占める。
引用元:日本経済新聞
おそらく上位が原因でしょう。
日本ともどもトルコがイラン産原油の輸入の関してアメリカからの制裁を免除されたことで、トルコリラは上昇。
一時1トルコリラ=21円30銭を突破するまで上昇しました!
#トルコリラ 21円台復帰後もさらに上昇中❗️
実に底堅く、今度は21円台で足場固めをしています😊
アメリカによるイラン制裁にトルコが除外された為か
もともと何もなければ上昇していく通貨なので上昇したのか分かりませんが…兎に角めでたい‼️
トルコリラが21円台に復帰したから今日も記念日🥰 pic.twitter.com/0yypf1E893
— サトウカズオ@トルコリラで-1600万😭 (@tryjpyFX) 2018年11月6日
しかし現在は少し下げて、1トルコリラ=20円10銭-15銭くらいでしょうか(笑
上記通り原油価格が下落⇒トルコの貿易収支・経常収支改善⇒輸入物価指数の改善⇒インフレ率低下への思惑により、トルコリラは買われて(トルコリラ高となって)いますね。
ハルクバンク裁判
ただ…ここからは上値が重いですね。
明日ハルクバンクの裁判が予定されています。
この事件、アメリカのイラン制裁でイランが苦しい経済状況に追い込まれていた時に、レザ・ザラブ容疑者がトルコ経由でイランから購入した原油を販売。
その代金をトルコで2番目に大きい国営銀行ハルクバンク経由でイランに渡していた(つまりは制裁逃れの迂回売買)事件に対する裁判です。
有罪材料も思いっきりそろっているので有罪は有罪(この事件にかかわったハルクバンクの元副頭取は既に禁固32カ月の実刑判決が言い渡されています)なのですが、問題はハルクバンク銀行に対する罰金の金額でしょう。
膨大な罰金だった場合、国営銀行と言うこともあり、トルコリラは下落。
逆に罰金無し、もしくは少額だった場合はトルコリラ高継続でしょう。
おそらくブランソン牧師開放や、サウジアラビア政府を批判してきたジャマル・カショギ記者がサウジアラビア政府の関係者に殺害された事件に関連して、エルドアン大統領とトランプ大統領との間では話がついていると思っているのですが…。
トルコリラにとって、アメリカ中間選挙ともども注目の裁判になりそうです♪
消費者物価指数でトルコリラ
トルコ10月消費費者物価指数と生産者物価指数でトルコリラがどうなったかと言うと…。
ドル/トルコリラ
現在、1ドル=5.355トルコリラくらいでしょうか。
このまま行けば、5.2、そして節目の1ドル=5.0トルコリラが見えてきましたね!
(少し早いかな(笑)
ただ今後の成り行きは、上記通り明日のアメリカ中間選挙(どの国の通貨にも影響大)。
そしてハルクバンク裁判(トルコリラへの影響大)次第でしょうか。
頑張れトルコリラ!
ドル/円
1ドル=113円17銭-18銭くらいでしょうか。
アメリカ中間選挙結果を前に結果待ちの薄商い状況でしょうか。
ほとんど値が動いていません。
逆に明日は大きく値が動きそうです。
トルコリラ/円
1トルコリラ=20円10銭くらいでしょうか。
1ドル=5.3トルコリラ時、1トルコリラ=21.3円。
1ドル=5.2トルコリラまでトルコリラ高が進むと、21.7円
節目の1ドル=5.0トルコリラまでトルコリラ高が進むと、22.6円!
これは期待したい!
ただ現状図で表すと、やっぱりドル>円>トルコリラですかね。
でもトルコリラ高継続中です♪
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トルコの政策金利は(2018年11月06日)現在24.0%。
高金利通貨として人気のオーストラリアドルやニュージーランドドル、そして南アフリカランド。
最近人気を高めつつあるメキシコペソなどの他の高金利通貨に比べてもスワップポイントが高く、大きな見返りが期待できる魅力が人気となっています。
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まあトルコリラ取り扱っているFX会社って少ないのですけどね(笑
トルコリラは値動きが激しくてリスクがあって怖い…と言う方。
それならばメキシコペソは如何でしょうか?
メキシコの政策金利は(2018年11月06日)現在7.75%。
なによりメキシコはトルコや南アフリカよりも安定していることが大きな魅力ですね♪
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