NAFTA合意で喜んだものの内容は…メキシコ陥落
最近、メキシコのグアハルド経済相による北米自由貿易協定(NAFTA)合意するぞ・するぞ詐欺が流行っていましたが(笑)、トランプ大統領が「アメリカとメキシコが北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の2国間協議で合意に達した」と発表したことから、本当に合意に達したことが好感されメキシコペソ高に!
しかし合意内容を見ると予想以上にメキシコが大幅譲歩していたことが判明。
想像していたよりもアメリカ有利・メキシコ不利な内容に、その後はメキシコペソ安が進むなど、メキシコペソの為替相場は乱高下…。
(アメリカ経済が好調すぎて、どの通貨に対してもドル高なのもありますが(笑)
それでも一番の懸案だったNAFTA再交渉が合意に至ったことで、今後もメキシコペソは有望だと思っています。
なにせ隣国が世界一の経済大国アメリカ!
資源も豊富で経済も上向き!政治も安定!
トルコリラの損切りで今現在説得力ない状態ですけど(笑)、メキシコペソは堅調に推移していくでしょう♪
いくで、やるで、メキシコペソ買い増しや!
メキシコ、アメリカとNAFTA合意
アメリカとメキシコ、NAFTA再交渉で大筋合意
トランプ米大統領は27日、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を巡り、メキシコとの2国間で大筋合意に達したと発表した。焦点の一つである自動車貿易の関税をゼロにする条件に関し、域内での部材調達比率を引き上げる方向だ。
今後はカナダが合流して3カ国で最終決着できるかが焦点となる。
トランプ氏は同日、ホワイトハウスで記者団を前に、メキシコのペニャニエト大統領と電話で協議。
「米国の貿易にとって大きな一日だ」と述べ、2国間合意に達したと表明した。
(中略)
トランプ大統領は11月の中間選挙を控えて公約のNAFTA見直しを訴える狙いだ。
引用元:日本経済新聞
合意間近…で徐々にメキシコペソ高が進み、トランプ大統領が合意を発表した瞬間、1メキシコぺソ=5.96円を記録!
カナダドルも合意への期待から上昇しています。
さらにアメリカ経済への支援材料、リスク回避姿勢の後退も好感され、アメリカ株価は大幅上昇!
S&P500株価指数やナスダック総合指数も史上最高値を更新しました。
(リスク回避姿勢後退と言うことで円高も後退♪)
しかしその後は「噂で買って事実で売る」と言う相場の格言通り、イベント通過で徐々にメキシコペソ安に…。
しかも合意内容が下記の通り、予想以上のアメリカ有利・メキシコ不利な内容となったことで、さらにメキシコ安が進んでいます。
でも6月のアメリカ・メキシコ・カナダの3カ国によるNAFTA再交渉決裂時には、1メキシコペソ=5円30銭を割っていたことを考えると、力強い回復と言えます。
NAFTA再交渉が合意に達した以上、大きな懸念材料は他に見当たらなく、メキシコペソが大崩れする可能性は低いでしょう♪
アメリカ有利のNAFTA合意
世界に禍根を残す米墨のNAFTA合意
アメリカとメキシコが北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しで大筋合意した。自動車の輸入関税を撤廃する条件を改め、アメリカ産部材の調達が実質的に増えるような規則や条項を盛り込む。
制裁措置の発動をちらつかせ、他国に譲歩を迫るトランプ政権を勢いづかせる恐れもあり、世界に禍根を残す合意と言わざるを得ない。
トランプ政権は1994年に発効したNAFTAの見直しを公約し、2017年8月から再交渉を続けてきた。
カナダを含む3カ国で最終的な合意にこぎ着け、11月の中間選挙に向けて成果をアピールしたい考えだ。
アメリカが強く迫ったのは、域内の部材調達比率を定める「原産地規則」の強化だ。現在は域内で62.5%以上の部材を調達すれば、完成車の関税がゼロになる。
メキシコはこの基準を75%以上に引き上げることで折り合った。
部材の40~45%を時給16ドル以上の地域で生産するよう求める「賃金条項」も盛り込む。
これらの措置を通じて、賃金が相対的に高いアメリカからの部材調達を増やす狙いがある。
アメリカの安全保障を理由に、メキシコの自動車に高関税を課すのは見送るもようだ。
5年ごとに協定を更新しないと自動的に失効する「サンセット条項」や、他国の通貨安競争を封じる「為替条項」の導入を見送るのも妥当だろう。
北米の自由貿易圏が崩壊するリスクはひとまず後退した。
引用元:日本経済新聞
なんか長いのでまとめると、
- アメリカとメキシコはNAFTA再交渉にて合意に達した。
- アメリカとメキシコの合意後、カナダが話し合いに加わる予定。
- 自動車の現地調達率を現行の62.5%から75%に引き上げ。
- 部材の40~45%を時給16ドル以上の地域で生産することで合意。(メキシコの自動車工場従業員の平均時給は8ドルのため必然的にその地域とはアメリカのことを指す)
- アメリカは5年ごとのサンセット条項や為替条項の提案するもメキシコとカナダはこれに反対していた。
- トランプ大統領は8月末までに最終的な合意に達し、メキシコのペニャニエト大統領の任期の11月末までに同国に批准してもらう考え。(12月になると左派でポピュリストのオブラドール氏が大統領となるため)
まあ、最悪のNAFTA再交渉決裂!とはならなかったものの、メキシコは結構不利な条件を突き付けられ、涙ながらにその条件を飲んでいます。
そして上記には書かれていませんが、実害はないけどある意味上記以上に有害な条件もあります。
それがこの「輸出規制枠」。
輸出規制枠とは、
- メキシコからアメリカへの輸出車が年間240万台を超えた場合
- 自動車部品の輸出額が年間900億ドル(およそ9兆9000億円)を超えた場合
について、どちらも超えた分に対して20%~25%も高関税を課すことが出来ると言うもの。
結果、事実上のアメリカへの輸出制限枠が設定されたと言えます。
まあ、昨年2017年のメキシコによるアメリカへの輸出車数は年間およそ180万台ですのでまだ余裕があり、昨年の約1.33倍まで輸出増の余地はあるとは言えますが、枠にはめられたことが問題です。
(GMなどのアメリカ企業がカナダ・メキシコで生産⇒アメリカへ輸出って構図が多いのだけどね)
この輸出規制枠、日本にも言ってくるのでは…?
メキシコペソの現在
現在、メキシコペソがどうなっているかと言うと…。
ドル/メキシコペソ
現在、1ドル=19.082メキシコペソくらいでしょうか。
まあどの通貨に対してもですが…、ドルが強い!
NAFTA合意でメキシコペソは買われた(メキシコペソ高になった)のですが、ドルも買われた(ドル高になった)状態ですね。
ドル/円
1ドル=111円70銭くらいでしょうか。
アメリカ経済絶好調ですよ。
注目のアメリカ4-6月期の国内総生産(GDP)改定値は、速報値前期比年率+4.1%、市場予想同+4.0%に対し、実績+4.2%!
と、まさかの上方修正でした。
いやーアメリカ経済どうなっているのでしょうね。
S&P500株価指数やナスダック総合指数は連日の史上最高値更新ですよ。
トライオートETFもウハウハですが、逆に怖いくらいですね(笑
NAFTA合意でリスク姿勢後退の円売り(円安)。
日米金利差拡大への思惑でドル買い円売り(ドル高円安)が進んでいます。
メキシコペソ/円
1トルコリラ=5円85銭くらいでしょうか。
好調なアメリカ経済からの、年内あと2回(年合計4回)の利上げが現実味を帯びてきたことから、メキシコ・アメリカの金利差縮小からドル買いメキシコペソ売り(ドル高メキシコペソ安)も進んでいます。
しかし5円80銭台では底堅いですね。
暴騰にも書いた通り、最大の懸念事項だったNAFTA再交渉が合意に至ったことで、今後もメキシコペソは有望だと思っています♪
現状図で表すと、ドル>円=メキシコペソですかね。
メキシコペソ/円取り扱いFX会社を選定する際にとても重要な最新のメキシコペソのスワップポイント比較ランキングを載せておきます。
毎週更新していますので是非、参考にしてみてください。
メキシコの政策金利は現在11.25%(2023年6月8日現在)。
なによりメキシコはトルコや南アフリカよりも安定していることが大きな魅力です♪
さあサトウカズオと共にメキシコペソのスワップポイントを複利で積立投資していこう!
2024年11月11日-11月17日週前週比2.6銭のメキシコペソ高円安 11月11日週のメキシコペソ/円は、メキシコ銀行(BOM)が11月14日(日本時間の15日午前4時)金融政策決定会合を開き、市場予想通り政策[…]