今週のトルコは犠牲祭(イード・アル=アドハー)の祝日ため、一週間まるまるお休みです。
トルコ市場も閉場しており、流動性が低い中、トルコリラは18円台を維持と底堅く推移しています。
あれ?この犠牲祭を無事通過できればトルコリラは底打ちなのでは?
トルコ危機、牧師解放なら即終了
ボルトン米大統領補佐官、トルコ危機、牧師解放なら即終了
ボルトン・アメリカ大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、トルコが拘束しているアメリカ人牧師を解放すれば、アメリカとの危機は即座に終わる可能性があるとの見方を示した。同補佐官は、カタールによる援助はトルコ経済の支援には不十分との見解も示した。
イスラエルを訪問中のボルトン補佐官はロイターとのインタビューで、「トルコ政府はブランソン牧師を解放しないとという大きな過ちを犯した。西側の一員である北大西洋条約機構(NATO)加盟国として正しい行いをし、牧師を解放すれば、この危機は即座に終わる可能性がある」と述べた。
米国はトルコのNATO加盟を問題視するかとの質問に対しては「今のところ問題ではない。ブランソン牧師をはじめトルコ政府が不当に拘束しているアメリカ人の問題を重視しており、いずれ解決すると見込んでいる」と答えた。
カタールがトルコに150億ドル規模の支援など経済援助を行う方針だが、ボルトン補佐官はトルコ経済の支援には不十分とし、状況を注視すると語った。
引用元:ロイター
時系列的にこの話を聞いたのでしょう。
ブランソン牧師の弁護士は本日(22日)、再度トルコの憲法裁判所に牧師解放に向けて上訴する方針を示しました。
弁護士はトルコ国内での法的手段が尽きた場合は欧州人権裁判所に訴えを起こすともしています。
(欧州人権裁判所の言うことをトルコが聞くとは思えませんが…)
結論から言うとまあ、難しい(無理)でしょうね。
ここまで解放せず拒否しておいて、今更解放なんてありませんよ。
トルコもトルコ国民も実際はともかく表面上は「悪のアメリカ帝国に抵抗する正義のトルコ」キャンペーンを展開中です(笑
そのアメリカに屈した形になる解放は無いでしょう。
もともとトランプ大統領も11月の中間選挙を意識して、北朝鮮からのアメリカ人大学生開放で支持率がうなぎ上りとなった二番煎じを狙ったのですが、トルコはそれに応じなかったと…。
(本当にブランソン牧師のことを考えていたなら拘束された2年前に言っているはずです)
このまま行けばトランプ大統領は“ほら吹き”のレッテルを張られ選挙にはマイナスです。
トルコ側は高インフレ率とか経常収支の大赤字がトルコリラ安の問題でしたが、直接的な引き金を引いたトランプ大統領が今のトルコリラ安の原因として罵っています。
逆手にとってエルドアン大統領は支持を集めています。
つまり現状が続けば、
トランプ大統領⇒支持率低下
エルドアン大統領⇒支持率上昇
となる見込みです。
トランプ大統領も、最近はトルコ問題を国民の目から逸らさせるのためか、米中貿易戦争や北朝鮮問題へ注力していっています。
この記事も思ったよりトルコが強硬に反対しているので、北風(ムチ)をさらに強くしていると感じます。
そもそも北風(ムチ)ばかりで太陽(飴)を用意していない、アメリカ・トランプ大統領側の失策でしょう。
裏で(お金を)援助するとか、飴を用意していないと、トルコ側も落としどころが見つからないでしょう。
だって放っておくだけで、現にエルドアン大統領の支持率は上昇しているのですから…。
(解放するとしたら診断書を書き換えて人道的立場から国外追放という名の解放でしょうね)
ただ…トルコリラにかかわっている身としては、やはりブランソン牧師問題を解決(解放)して、アメリカとの関係改善を図って欲しいものです(笑
アメリカはトルコに一切譲歩しない
トランプ大統領、牧師解放巡りトルコに一切譲歩しない
トランプ大統領はロイターのインタビューに応じ、トルコ政府が拘束しているアメリカ人牧師の解放を求める上で、トルコに一切譲歩するつもりはないと断言した。またこの問題を巡って、アメリカがトルコに発動した追加関税が欧州経済に打撃を与えるなど幅広い悪影響をもたらす懸念はないとの見方を示した。
トランプ大統領は、イスラエルが拘束していたトルコ人を解放するよう同氏自身が働き掛けた際に、見返りとしてトルコのエルドアン大統領が米国人牧師を自由にしてくれると考えていたことを明らかにした。
エルドアン大統領がこうした期待に応えなかったことについて「トルコの行為はとても残念だ。彼らはひどい間違いをしていると思う。今後何の譲歩もあり得ないだろう」と語った。
アメリカの政権高官が先に語ったところによると、トランプ大統領とエルドアン大統領は7月半ばに開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の場でアメリカ人牧師、アンドリュー・ブランソン氏の問題について協議したという。
同高官によると、トルコはアメリカに対し、ブランソン牧師解放の交換条件として、イスラエルで拘束されていたトルコ国籍の女性、エブル・オズカン氏の釈放をイスラエルに働き掛けるよう求めた。
イスラエルは、トランプ大統領からオズカン氏を釈放するよう要請があったことを認めている。
オズカン氏は7月15日に釈放された。
ただ、トルコ政府はこの見返りとしてブランソン氏を解放することに合意した事実はないとしている。
引用元:ロイター
日本人の感覚からするとこれを聞く限り「エルドアン大統領ひどい!嘘つき!」と叫びたいですが、自国の利益が優先する外交の駆け引き、という点では何とも言いようがないですね。
エルドアン大統領からすれば本命はアメリカ在住のフェトフッラー・ギュレン氏の引き渡しなのでしょうけど、さすがにこれはアメリカ世論が許さないでしょう。
とすれば上記にも書きましたが、落としどころを見つけないといけないのですが…。
この記事を見る限り、トランプ大統領や政権幹部はあくまでも北風(ムチ)作戦を強化し、トルコが泣きついてくるのを待つ作戦のようです。
11月が近づくにつれてトランプ大統領はキリスト教福音派からの突き上げもあり、苦しくなっていくでしょう。
逆にトルコは味方に引き入れたい中国からは資金を。
ロシア・イランからは原油や天然ガスなどのエネルギーを。
金融債権的に、そして難民流入防止の面からトルコに倒れてもらっては困る欧州連合(EU)も有形無形の支援をするでしょう。
あれ…トルコ優位?
トルコリラの現在
現在、トルコリラがどうなったかと言うと…。
ドル/トルコリラ
現在、1ドル=6.045トルコリラくらいでしょうか。
1ドル=6トルコリラを挟み、落ち着いています。
チャート的にはそろそろ上下どちらかに突き抜けそうな展開です。
トルコリラ高に突き抜けてほしいですが…アメリカの追加制裁が気になりますね。
ドル/円
1ドル=110円45銭くらいでしょうか。
トランプ大統領によるアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ継続スタンスの「気に入らない」発言からドル安が進みましたが、持ち直してきています。
逆にFRBが反発してタカ派姿勢を強める、という意見も飛び出してきていますし、FRBの利上げスタンスは変わらないでしょう。
なんだかんだと言いつつアメリカ経済は好調、トランプ大統領の経済政策も株高政策と、どうやってもドル高要因です。
今後もドル高基調継続でしょう(笑
トルコリラ/円
1トルコリラ=18円23銭くらいでしょうか。
18円で底堅い…不気味なくらい18円台で安定しています。
-1,600万円の損切り早まったか…。
(どうやっても将来設計に大影響なんですけど…(笑)
現状図で表すと、やっぱり円>ドル>>>トルコリラですかね。
トルコリラ円取り扱いFX会社を選定する際にとても重要な最新のトルコリラ円スワップポイント比較ランキングを作成していますのでを見てくださいね♪
トルコの政策金利は(2018年08月22日)現在17.75%。
高金利通貨として人気のオーストラリアドルやニュージーランドドル、そして南アフリカランド。
最近人気を高めつつあるメキシコペソなどの他の高金利通貨に比べてもスワップポイントが高く、大きな見返りが期待できる魅力が人気となっています。
昨年からトルコリラ円で高スワップポイントを維持し続けている管理人おすすめのFXプライムbyGMO(←スワップポイント高くておすすめしていたらタイアップしてくれたよ♪)。
スタート時のみの客寄せパンダとはもう言わせない!本当に1日100円のスワップポイントを維持しているトレイダーズ証券【みんなのFX】。
安心安全の東京金融取引所(愛称”くりっく365″)、株式・投資信託・くりっく株365もできる岡三オンライン証券がおすすめです。
いっそのこと最大レバレッジ888倍!ドルストレートのアメリカドル/トルコリラ(売り)で海外FX XMと言う手もあります。
まあトルコリラ取り扱っているFX会社って少ないのですけどね(笑
トルコリラは値動きが激しくてリスクがあって怖い…と言う方。
それならばメキシコペソは如何でしょうか?
メキシコの政策金利は(2018年08月22日)現在7.75%。
なによりメキシコはトルコや南アフリカよりも安定していることが大きな魅力ですね♪
メキシコペソ/円取り扱いFX会社を選定する際にとても重要な最新のメキシコペソのスワップポイント比較ランキングを載せておきます。
毎週更新していますので是非、参考にしてみてください。