本当に?

トルコリラは9月末までに40%も下がるのか?再び最安値更新?

本当に?

トルコリラ、再び最安値を更新?

40%下落でトルコリラは12円台前半へ

 
馬鹿らしい記事だったので触れるつもりはなかったのですが、問い合わせが多かったので、あえて記事にしました。

この手の派手でセンセーショナルな見出しで興味引くっていう記事内容でしょうか。

そもそも市場のコンセンサスとは真逆で、突っ込みどころも多い記事なのですけどね(苦笑
 

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トルコリラは9月末までに40%下落?

トルコリラは9月末までに40%下落?対ドルで最安値更新へ
 
TD証券は市場のコンセンサスに反し、トルコリラに再び危機が訪れると予想する。

1日公表されたリポートによると、TD証券は9月末までにトルコリラがドルに対して40%下落し、1ドル=8.90トルコリラの過去最安値に落ち込むとみている。

同期間のトルコリラの下落率が8%足らずにとどまるとし、やや楽観へと傾く市場コンセンサスとは対照的だ。
 

同社の新興市場戦略責任者を務めるクリスチャン・マッジョ氏は当初、トルコリラが1-3月に急落すると見込んでいた。

今回のリポートでは、4-6月まで急落はないと予想を修正しつつ、なお急落が起こることを「状況的に確信」していると述べ、トルコ中央銀行は6月から7月の間に400ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げを強いられるとの見方を維持した。

市場は逆に、年内に650bp前後の利下げを想定している。
 

マッジョ氏は「1つの危機から次の危機へと向かうのがリラの典型的なパターンで、危機と危機の間は一時的に比較的落ち着く」と指摘し「現在はその一時的な落ち着きにあるとわれわれは考えている」と語った。

 

引用元:Bloomberg

 
TD証券(トロント・ドミニオン券株)はカナダのトロントに本社を置く証券会社です。

トロント・ドミニオン銀行のグループ会社ですね。

で、TD証券の予想では、昨年2018年8月のトルコショックを上回る史上最安値1ドル=8.90トルコリラまで更新すると言っています。
 

下落するのであれば、なぜ下落するのか・どういう理由で下落するのかを書いて貰うと説得力もありますが、これだけだとアクセス稼ぎ・読者稼ぎの記事にしか見えません。

この理由がエルドアン政権の外交政策の失敗(親ロシア・親中国・親イランに傾き、反米・反欧州政策を取る)なのか。

それともエルドアン政権の失政(中央銀行への利下げ強要・バラマキによる財政悪化・強権独裁化の進行など)なのか。

それとも地政学リスク(シリアへの軍事行動、テロの再発、反エルドアンのクーデター、民衆デモ)なのか。

いったい何が原因なのか分からないですね(怒
 

ただ仮に、この状況が実際に起こった場合、現状の1ドル112円として、

112円÷8.90トルコリラ=12.584トルコリラ

トルコショック時のドル円1ドル=110円として、

110円÷8.90トルコリラ=12.359トルコリラ

もう少し円高が進んだ場合、1ドル=108円として、

108円÷8.90トルコリラ=12.134トルコリラ

となる計算になります。

下値の目途として、頭の片隅に入れておく程度には良いかもしれません。
 

ただこの記事、かなり突っ込みどころが多いのですよね(笑

×トルコリラは1-3月に急落すると見込んでいた
⇒外れ

×急落が起こることを「状況的に確信」している
⇒やや楽観へと傾く市場コンセンサスとは対照的

×6月から7月の間に400bpの利上げ
⇒市場は年内に650bp前後の利下げを想定
 

市場予想は良い結果予想・悪い結果予想を合わせて判断しています。

必ずしも一方向の予想だけではありません。

その合わさって出てきた市場予想よりも、かなり真反対側に位置した予想となっています。
 

センセーショナルな見出しで興味引くっていう記事でしょうか。

まあ楽観論ばかりが出ている時の方が危ないので、こういう警告的な記事がる方が健全ですし、警戒する分下がりにくい、という利点があります。

………外れますよね?(祈り
 

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トルコリラの現状

ドル/トルコリラ

現在、1ドル=5.389トルコリラくらいでしょうか。

本日はトルコの重要経済指標の発表はないので、株価やアメリカの経済指標に左右される日となりました。

注目のアメリカ2月のISM非製造業景況指数は、

01月実績:56.7
市場予想:57.3
02月実績:59.7

と前月実績はもとより、市場予想をも上回ったことから、ドル買いトルコリラ売り(ドル高トルコリラ安)が進んでいます。
 

また12月の新築住宅販売件数(年率換算件数)も、

11月実績:59.9万件
市場予想:60.0万件
12月実績:62.1万件

と市場予想を上回り、ドル急上昇です(苦笑
 

誰だよ、弱いアメリカ経済と言ったのは…。

絶好調じゃねーか(笑

トルコリラにとっては良くないですけどね…(涙

ドル/円

1ドル=111円95銭くらいでしょうか。

上記通り、良好なアメリカ経済指標結果により、ドル/トルコリラと同じくドル買い円売り(ドル高円安)が進んでいます。

ISM非製造業景況指数発表直後は、1ドル=112円を突破!

112円台は維持できずに、再び111円台に舞い戻ってきましたが、それでもアメリカ10年債利回りも上昇するなど、良い方向に向かっています♪
 

ただ株価はまちまちですね。

連日の続伸からの利益確定売りや、米中貿易協議の行くヘを見守りたいとの思いから、NYダウ平均・ナスダック総合ともマイナス圏での推移となっています。

NYダウ平均・ナスダック総合がプラス圏に回復してくれれば、リオスオン(リスクを取ってでもリターンを得る姿勢)が進むというものですが…。

トルコリラ/円

1トルコリラ=20円77銭くらいでしょうか。

1トルコリラ=20円70銭では底堅く、20円80銭以上では上値は重く、押し戻される相場展開となっています。
 

良好なアメリカ経済指標により、ドル高トルコリラ安が進むも、同じくドル高円安が進んでいるため、トルコリラ円の動きは横横展開となっています。

良く言えば下値が底堅い、悪く言えば上値が重い…と言ったレンジ相場ですね(苦笑
 

まあFX自動売買の場合は値が動かないと利益が出ませんが、スワップポイント狙いの長期投資の場合は逆に値が動かない方が安心して見ていられるので、スワップポイント投資派に取っては良い展開かな(笑
 

現状図で表すと、ドル>トルコリラ=円ですかね。

でもトルコリラ高継続中です♪

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